第10回新人フリコン結果発表:2/18(日)14:00!

「かんたん」と「むずかしい」、どっちが好き?

 

コラム

どちらが「良い」か、という話を始めたら答えは出ないと思います。もし答えがあるにせよ、もう有識者が議論しているでしょう。この記事は、「みんな」ではなくて、「あなた」はどちらが「好き」なのかを考えるきっかけになれば嬉しいです。
明確な結論が出るわけではないので、移動時間がヒマでしょうがないみたいなスキマ時間に気楽にお読みいただければ!

さて、まずどういうものが「かんたん」あるいは「むずかしい」なのかを決めましょう。
これはシンプルで、ゲームの作者の思うゴールへたどり着くハードルが低いほど「かんたん」で、高いほど「むずかしい」ですね。
ゴールというのは、RPGならば「ラスボスや裏ボスを倒す」、ノベルゲームならば「特定のエンディングに到達する」といったものです。

この理屈で考えると、「かんたん」なゲームは作者の意図したスタートからゴールへの道筋を100%味わうことができそうです。
私は、アドベンチャーやノベルなどの物語性の強いものはこのタイプが好きです。物語って、一番面白いところは後半に持ってくるじゃないですか? というより、積み重ねるほどに面白いものを読みやすく厳選したものを「物語」と考えています。だから、せっかくなら美味しいところを味わいたい。
シリーズ小説や漫画の一冊が欠けているときに、どうしてもその箇所が読みたくなるような気持ちです。知的好奇心が満たされるためには、すべてを知ったという満足感が重要だと思います。

一方、「むずかしい」ゲームはゴールにたどり着けない場合も多いです。でも、困難を乗り越えるという楽しさを100%味わえる可能性があります。大事なことなのでもう一回。可能性があります。もしかすると無理かも…
私は、どこを持ってきても面白いタイプのゲームについてはこのタイプが好きです。例えば、戦闘メインRPG(特にローグ系)とかアクションとかSTGとかパズルとか。クリアできるところだけ楽しめばいい。
3面くらいで毎回ゲームオーバーになるのに何度でも遊んじゃうアクションとか、子どものときにハマりませんでした? ああいうのは、結果じゃなくて過程が楽しいですよね。自分が成長していく楽しさ。もちろん、クリアできたら楽しさ100倍!

と、ここまで話しましたが、きれいに二色に分けられるなら誰も苦労はしないわけで。
一本道で必ずクリアできるノベルゲームが最高かというと、そうでもありません。困難を自力で乗り越えたからこそ得られる没入感もあります。
ハードルが高いゲームは乗り越えたときの快感が強いから最高かというと、そうでもありません。一定の達成度がないと流石に楽しめないことは多いです。
そう、私は、苦しんだ末にクリアするのが好きなのです。技もアイテムも出し尽くし、仲間もみな倒れた。これが、最後の一撃! こんな劇的な勝利を一度でも経験したらもう一生ゲームはやめられません。

必然的に浮かび上がる第三の選択肢。「ちょうどいい」難易度。あ、石を投げないで! ちゃんと説明するから!
難易度は相対的なものだと思いませんか? 子どものときは難しいと思っていたことが、大人になると難なくできたりしますよね。何週間も夢中で遊んだ名作アクションがほんの数時間で全クリできてしまったり。
自分にとって「簡単すぎる」あるいは「難しすぎる」ゲームに出会ったとしても、「ああ、これは他の誰かを笑顔にするために生まれてきたゲームなんだ」と思うと少しだけハッピーになれる気がします。
誰にとっても「ちょうどいい」ということはあり得ないのですが、今の「あなた」にとって丁度いい難易度のゲームに出会えたら最高ですね。

こうして私は今日もフリゲ沼という無限ダンジョンに挑みます。

 

(ソルト Twitter