コラム
【タイトル】
ゲーム制作初心者だけど物語は脳内にあるからこれはもう完成したも同然!と余裕の笑みを浮かべていたら2ヶ月経っても扉を開ける動作が作れなかった件について
こんにちは!ゲーム制作を始めたばかりの初心者です。
どのくらい初心者かと申しますと、2022年1月からホラーゲーム制作を始めて、同年6月に、初めてゲームを公開しました。
実は10年ほど昔、【ツクールVX】(以下VX)というゲーム制作ソフトを購入して、ちょっと触って遊んだことがあります。
でも初心者です。
なぜかというと、「ちょっと触ってみる」と「実際に公開するゲームを作る」の間には天と地ほどの差があったからです。
これから私が書くことは、何本かゲームを完成させて来られた方々には「えっ今更そんなこと?」という内容だと思います。
でもせっかくなので、初心者の今しか書けないことを、この場を借りて書かせていただこうと思います。
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■ 1:ストーリーは最後まで頭にあるんです!これはもう完成したも同然!
■ 2:「ちょっと触ってみる」と「実際に公開するゲームを作る」の差に愕然。
■ 3:ストーリーが始まる前に、素材管理との戦いはすでに始まっている。
■ 4:ゲームを作る上で締め切りって要らないよね、だって趣味だもの。
■ 5:さいごに。
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1:ストーリーは最後まで頭にあるんです!これはもう完成したも同然!
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2022年1月、【ツクールMZ】(以下MZ)を購入した私はすでにゲームが完成した気になっていました。
なぜならゲームを作るにあたって、私の場合、大まかなストーリーがすでに出来上がっていたからです。
脳内で。
そう、脳内で。
「ゲーム制作、ひょっとして余裕では?」
ゲーム制作を始めて1週間ほどは、そう思っていました。
というのも、冒頭でお話しした通り、ツクール製の制作ソフトを少し触ったことがあったからです。
「物語は脳内にあるし、昔、VXを触ってキャラクターを操作したり会話させたりしたこともあるから、制作だって余裕でしょ」
今思い返してみると、当時の私の思考は完全に挫折フラグでした。
脳内にあるものをアウトプットして形にする、という最難関の壁を甘く見ていました。
2:「ちょっと触ってみる」と「実際に公開するゲームを作る」の差に愕然。
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実際に物語を作っていこう!まずは小手調(こてしらべ)に序章を作ろう!と、余裕の心持ちでゲーム制作にとりかかりました。
「必要なものは、マップと、キャラチップと、立ち絵と……」
ここで、はたと気づきました。
もしかして、物語を進めるには、必要なものが足りてないんじゃないかと。
物語を進めたいのに、動かすキャラやマップを準備していなかったのです。
今回、作ろうとしていたゲームは和風だったため、MZに最初から用意されている素材がほとんど使えませんでした。
焦った私は、適当にあちこちから素材を集めました(注:フラグ)。
素材を集めるのは楽しく、あの場面に使えそうだな、この曲を使いたいな、と、ものすごく夢が膨らみました。
数日で素材も集まり、マップを四苦八苦しながら作り、キャラクターを動かして、会話をさせて……完成です!
1ヶ月ほどかけて、なんとか序章を作ることができました。
ここでもう、なんでもできるようになったかのような全能感がありました。
心に少し余裕ができたので、次の話にとりかかる前に「フリーゲームの作り方」でも調べてみようかな、と思い立ちました。
今思えば、完全に順序が逆です。なぜ先に先人の教えを学ばなかったのか。これからゲームを制作しようと考えているみなさんに、声を大にして言いたい。
先人の教えは!大事!!
「フリーゲームの作り方」を調べていて、ふと目に止まったのが「素材はきっちり管理すべし」というところでした。
ゲームのために素材を提供してくださっている方々はそれぞれ利用規約が異なり、クレジット表記が必要だったり、色変え禁止だったり様々です。
ゲームを公開するならば、とても大事なところです。
私の場合、適当にあちこちから素材を集めたため、フラグが作動して序章は爆発しました。
どの素材が、どなたからお借りしたものなのか全く管理せず、適当に素材フォルダの中に突っ込んでいたのです。
自分だけで遊ぶためにちょっと触ってゲームを作っていた時は、ほぼデフォルト素材を使って満足していたため、ゲームを公開する場合の心得が備わってなかったのです。
3:ストーリーが始まる前に、素材管理との戦いはすでに始まっている。
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まだ序章で傷が浅かったとはいえ、数日を無に帰してしまったダメージは大きく、白目で一から素材を集め直しました。
Googleのスプレッドシートを使い、元のファイル名、ゲーム管理上付け直した名前、利用規約などを管理することにしました。
今は無料で使える表計算ソフトやアプリがたくさんあると思うので、ぜひ活用をオススメします。
先人となった私は、声を大にして言いたい。
「ストーリーが始まる前に、素材管理との戦いはすでに始まっているぞ!!」
4:ゲームを作る上で締め切りって要らないよね、だって趣味だもの。
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なんとか素材を管理しながら集め直し、序章を作り直して物語の本筋に取り掛かることができたのは、制作を開始してから2ヶ月経過した頃でした。
作り始めた当初、私はこう思っていました。
「ゲームを作る上で締め切りって要らないよね、だって趣味だもの。」
なぜなら、パパッと数ヶ月で作れるだろうと考えていたからです。
ゲームは物語の進行だけでなく、ゲームシステムを考えたり、フラグの管理をしたり、キャラクター画像を作ったり、その他もろもろしなければならないことが沢山あると分かってなかったのです。
制作開始して2ヶ月、この時点で「扉の前で決定ボタンを押すと、キャラクターが扉を開けて入室し、自動で扉が閉まる」という基本動作でつまずいていました。
ここでようやく、「もしかしてこれ、終わらなくない????」と危機感を抱きました。遅い。遅すぎる。
そこで、数ヶ月で完成させる、とふんわり考えていた計画を改め、1話につき1ヶ月のペースで作るをモットーに締め切りを設定し、イベントに到達するまでに必要なものをメモに書き出しました。
すると、出るわ出るわ「やらなければならないこと」が……。
プレイヤー側ならキャラクターを動かして会話をする、ただそれだけなのに、制作側はそれだけでは終わらないことを痛感しました。食事と同じですね。
お店にラーメンを食べに行ったら、お客は注文して、出来上がりを待って、出てきたラーメンを食べて、帰る。店側は、お客にラーメンを出すために毎日材料を仕入れて、チャーシューを仕込み、スープを汗だくになりながら作り、準備する。
お客が見ているラーメンという品は、魔法のようにポンと数分で出来たわけではないのです。
そんな、九分九厘(くぶくりん)挫折するであろう地雷を踏みまくっても、作品を完成まで持って行けたのは、締め切りを設定したことが大きかったと思っています。
ただ締め切りを設定するだけだと絶対自分の性格上「よし、締め切りを延そう」となることがわかりきっていたので、PLiCy様のコンテスト応募期間中に出そうと決めていました。コンテストの存在はとても大きいです。なにせ何もしなくても締め切りはやってくるのですから……。
新人フリーゲームコンテスト様は短いスパンでコンテストを開催してくださるので、ゲームを完成させるための締め切り設定として利用するのに最適だと思います。
途中、ゲーム制作のあまりの進まなさ具合に心が折れかけましたが、好きな話を作っているという爆上がりのテンションと、有能なゲーム制作ソフトMZと、迫ってくる締め切りのおかげで駆け足ながらも最後まで作り切ることができました。
ちなみに、ゲーム公開後、「途中から物語が駆け足」というコメントをいただき、「めっちゃ私の心の機微がバレてるwwwwww」と、ひとりで笑いました。
そんなバレバレの駆け足具合で完成させたゲームですが、やはり最後まで作り切るという達成感は、何物にも代え難いものがありました。
ぜひいろんな方に、ゲームを完成させる達成感を味わっていただきたいと思います。
5:さいごに。
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ここまで読んでいただき、ありがとうございました。
さいごに一言、私がゲームを作るきっかけとなった思いの丈を叫ばせていただきます。
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> <
> Mac(ブラウザ)でプレイできるホラーゲームが沢山増えますように!! <
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(oka Twitter)