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ゲーム制作者と実況者は、なぜトラブるのか?

 

コラム

こんにちは!
Youtubeでフリーゲーム実況を専門に活動させて頂いている、もぐらと申します!
ぜひ名前だけでも覚えて帰ってください。そして名前を覚えてくださった暁にはチャンネル登録も宜しくお願い致します。

前回のコラムコンテストに引き続き、今回もフリーゲームとゲーム実況を題材に少し私の思うことを語ろうかなと思います。

①はじめに

今やフリーゲームが実況されることが非常に多くなりました。有名実況者の方々があげている動画のラインナップを見ても、頻度の差はあるにしろ、多くのフリーゲームが実況されるようになりました。有名で話題性のあるフリーゲームに限らず、幅広くより多くのフリーゲームが実況される環境になっており、特定のゲームに特化した実況者ではない限り、実況するゲームの候補としてフリーゲームが上がることは、ごく一般的なことになりました。

その傾向を反映してか、フリーゲーム投稿サイトなどでも、ゲーム実況者・配信者に向けた配慮が垣間見えたりします。例えば、ノベルゲームコレクションさんではゲーム実況の可否をゲーム投稿時に選択させたり、おおよそのプレイ時間もわかるように表示されたりしています。ウディコンでもゲーム実況・配信の可否についても記載が設けられるようになり、ゲーム実況者がゲーム選びをしやすくなりました。私も一人のゲーム実況者としてこれらの配慮によって、ゲーム実況が非常にやりやすくなり、超助けられています。

フリーゲームが沢山の実況配信者の方々に実況されることは非常に喜ばしい反面、トラブルに発展することも少なくありません。ゲーム実況者として、規約をゲームごとに確認しなければならないのはもちろんのこと、あくまでも個人製作である以上フリーゲーム制作者の「思い」に配慮した実況を心がけなければなりません。しかし残念ながら、それらができておらず、ゲーム制作者の方々とトラブルに発展することも少なくありません。

以前私が見たトラブルの一つの例ですが、ゲーム制作者が自身のゲームが配信されていると聞き、配信を見ていたところ、ゲームの作りが拙いことについて沢山の視聴者がいる前でダメ出しをされ、嘲笑され、しかも最終的には実況すらせずにゲームプレイ画面を背景に視聴者のコメントを読み上げるだけだったそうです。ゲーム制作者の方はモラルのない実況配信に憤慨し、結果的にはそれ以降のゲーム実況配信を禁止いたしました。(あくまでも一例ですので、ぼかして記載しております。詮索や特定は不要だよ!)

私も一人のフリーゲーム実況者として、そのようなモラルなき実況配信によってゲーム制作者の方々がゲーム実況に対して悪い印象を持ってしまうケースがあること、非常に悲しく残念でなりません。一方で自分自身も注意しなければならないと気を引き締めないとな、と思っております。

前置きが長くなってしまいましたが、このコラムで話したいことは二点です。一点目は「そもそもなぜゲーム制作者の意に反するような実況がされてしまうのか?」、そして二点目は「どのようにしてトラブルを回避すればよいのか?」という問いです。あくまでも個人的な意見ですので、あまり気張らず「ふーん、もぐらはこんな風に思ってるんだ、とりあえずチャンネル登録するか」という軽い気持ちで記事を読んでもらえればと思っております。

②トラブル要因の分類

結論から言うと、ゲーム制作者とゲーム実況配信者の中で生まれるトラブルは主に以下の四つに分類されると考えています。
1.規約に書いてあるにも関わらず、規約をガッツリ無視し、意図的に違反している
2.規約に記載はあるものの、ゲーム制作者とゲーム実況者の間で解釈のずれが生じてしまい、意図せず規約違反をしてしまっている
3.規約には書いていないが、自分(ゲーム制作者)の意に沿わない形で実況配信されてしまっている
4.規約云々ではなく、一般的・常識的に考えてありえない言動をしている

では一つ一つの中身を事例を挙げながら、どのような解決策が考えられるのか、記述していきたいと思います。

③規約に書いてあるにも関わらず、規約をガッツリ無視し、意図的に違反している

「ゲーム実況不可と書いてあるのに、ゲーム実況動画をあげられてしまった」
「エンディングのスチルをサムネに使わないでと書いてあるのに、使われてしまった」

など、比較的頻繁に起こりうるトラブルの一つだと思います。基本的にこちらに分類されるトラブルはゲーム実況者側に起因することがほとんどとなっております。Readmeやゲーム投稿サイトの概要欄などに記載しているのにも関わらず、ゲーム実況者側で約束事を守らなかった、またはそもそも規約を読まなかったことによって発生するトラブルがこちらに分類されます。

「意図的」と記載しておりますが、悪意を持って規約違反をしている実況配信者だけではなく、ゲーム実況者側がうっかり規約を読み忘れてしまうケースもこちらに含んでおります。そもそもうっかり読み忘れること自体がゲーム実況者としてはNG行為だと認識しているので、戒めの意味を込めてこちらのカテゴリに入れております。

このようなトラブルの回避策としては、概要欄やReadmeなどいたるところに規約が目に付くようにしたり、ゲーム規約をゲームの開始画面の中に入れて必ずゲーム実況者に読ませたりなどが考えられます。少なくともうっかり規約を読み忘れてしまうという事象は少なくすることができるでしょう。

ただし、お察しの通り、悪意を持って規約違反をしているゲーム実況配信者についてはいくら規約を読ませたところで彼らはしったこっちゃありません。そのため、残念ながら100%そのような悪質なゲーム実況配信者を回避することは困難ですが、必ずやっていただきたいのは、そのような事象が発生したら、「そのような行為はやめてください」としっかりと発信をし続けることです。

私は時折Youtubeをみて「なるほど、このゲームはこれぐらいまでなら実況OKなんだな」と確認することがあります。自分一人でゲーム規約を解釈するともしかしたら甘くなっているかもしれず、他の人と照らし合わせてダブルチェックしたいからです。もしかしたら、このようなことをやっているのは私だけかもしれませんが、「このゲーム面白そうだから、実況しよう!」と思って同じような規約の解釈でゲーム実況を始めてしまう人もいることを踏まえると、ゲーム制作者の方々から「この実況配信は、実は規約違反です」としっかり発信することが大事だと考えております。(ただし、当該実況配信者をネットで袋叩きにすることを推奨しているわけではないので悪しからず……)

なお、Youtubeへ報告するという方法もあります。ただし、あくまでも個人製作のフリーゲームに対する報告で天下のYoutube様がどれぐらい重い腰を上げるのかにかかっており、個人的には懐疑です。あまり大きな期待をしないほうがベターでしょう。

④規約に記載はあるものの、ゲーム制作者とゲーム実況者の間で解釈のずれが生じてしまい、意図せず規約違反をしてしまっている

「ネタバレに繋がるシーンのサムネを禁止していたのに、イベントのスチルをサムネに使われた」
「収益化はNGで記載していたのに、動画に広告を張られていた」

など、ゲーム制作者側もゲーム実況者側もしっかりと規約を順守できるように努めていたのにも関わらず、意図せず解釈のズレが生じてしまい、トラブルに繋がってしまったというケースです。

この場合ゲーム実況者側も特段悪意がない場合が多く、しっかりと規約を読んで自分なりにそれを守って実況していると解釈しています。基本的には最初のカテゴリほど悪質性は高くなく、ゲーム実況配信者側としても規約の大切さを理解しているので、「サムネを変えてほしい」などのリクエストをすれば対応してもらえる場合がほとんどです。そのため、このケースで大きなトラブルに発生することはまれだといえるでしょう。

ただ、もちろんこのような解釈のズレは発生しないに越したことはありません。ゲーム実況者側としては規約が不明瞭なところがあるのであれば、ゲーム制作者の方にDMなどで事前に連絡をして確認をしたほうが良いでしょう。感覚としてはほとんどのゲーム制作者の方は「実況したいんです!質問させてください!」といえば、9割の人は好意的に返信してくださいます。(残りの1割は多分そもそもTwitterとか開いてないパターン)

ゲーム制作者側としてはなるべく規約を具体的に記載することをおすすめいたします。例えば「ネタバレに繋がるようなサムネ禁止」であれば、例えば「最後のイベントシーンはサムネにしないでね」「サムネはタイトル画面だけにしてね」など具体的な指針が記載されていると、ゲーム実況者はかなりやりやすくなります。面倒かもしれませんが、規約が具体的に記載されているだけで、ゲーム実況者が実況しやすくなりますので、ぜひご検討ください。

⑤規約には書いていないが、自分(ゲーム制作者)の意に沿わない形で実況配信されてしまっている

「おまけ部屋を実況してほしくなかったのに、実況されてしまった」
「実況者なら全エンドまでしっかり実況してほしかった」

など、規約に記載されているところ以外で、ゲーム実況配信者が行った実況がゲーム制作者の意に添わなかったケースもございます。実況配信者側としては規約をしっかり読んで、違反しないと理解した範囲で実況しているのに、ゲーム制作者より記載のない内容についてこのような指摘を受けると青天の霹靂となる場合が多いです。

結論から言ってしまえば、もしゲーム制作者側のほうでこれからゲーム実況する方々に向けてリクエストがあるのであれば、規約に記載することを強くおすすめいたします。一部悪質な方々を除き、基本的にゲーム実況者はゲーム制作者の意向に沿って実況しようと考えている方がほとんどですので、「最後までやり遂げられる場合にのみ実況してください」など実況者に注文を付けて頂いてサラサラ問題ございません。その規約を読んで、守れる人に実況してもらった方がお互いに気持ちよくなれるでしょう。またはゲーム実況の報告を必須にする形にしても、よいかもしれません。

⑥規約云々ではなく、一般的・常識的に考えてありえない言動をしている

「ずっと辛辣なダメだしされてしまった」
「ゲーム実況をされず、ゲーム画面を配信の背景にされて終わった」

など、ゲーム実況者側の人間性を疑ってしまうようなトラブルもございます。規約が云々というのを度外視にして、冗談を超えた誹謗中傷に近いような発言や、ゲームをないがしろにしたような実況配信がこちらに該当します。

このケースの場合は極めて厄介でゲーム制作者の方々へ最も大きな精神的なダメージを及ぼします。ただ、残念ながらあまりやれることがないのが正直なところです。なぜなら、過激な実況配信スタイルや言動を貫いている方は、ゲームの規約云々で縛ることができず、何をどうしようが口からはスパイシーな言葉が発されるからです。

対応策ですが、基本的には二つの道があります。まずは①のカテゴリでも言ったように、「このような実況配信はやめてください」と発信し続けることです。ただ、先ほどの①とは違い、過激な実況配信スタイルを貫いている人は、基本的には周りから色々言われることに慣れていることが多く、根本的な解決にはなりません。

しかし、ここで大事なのは「自分の精神的なダメージを減らす」ことです。ネット上で特定の人物を叩くのは好ましくないですが、悪質なものに対してネット民は非常に敏感ですので、きっと多くの人はあなたの味方になってくれるでしょう。何もかも一人で抱え込むとそれこそ精神的に辛くなってしまい、ゲーム制作やゲーム実況を嫌いになってしまうかもしれません。そうなる前に、ネットで嫌なことがあったことを発信し、他の人に共感してもらえるだけでも心の支えになることでしょう。

二つ目の道は、無視することです。そのような実況配信を見てしまったら、とりあえずYoutubeへ報告してから、即ブラウザを閉じ、見なかったことにしましょう。そして、その人との関係を断ちましょう。これが最速の解決策といっても過言ではありません。

そして、私は極力二つ目の道をお勧めします。理由としては第一の道を選ぶと「そんなことを晒しているあなたも同罪じゃないですか?」といったような泣きっ面に蜂なコメントをする輩が少なからず湧いてくるため、逆に精神的に参ってしまう可能性があるからです。しかも逆にその実況配信者を意図せずとも拡散する形になってしまい、逆効果になることがあります。そのため、可能な限り無視をする第二の道をお勧めいたします。裏で藁人形に釘でも刺しておきましょう。

⑦終わりに

フリーゲームはゲーム制作者の方々の思いが込められた大事な作品です。ゲーム制作者とゲーム実況者がお互いに楽しめるような環境や価値観などがこれからも醸成されていることをこれからも願っております。

「はじめに」でも記載いたしましたが、これらはあくまでも私のゲーム実況者の経験から考えた分類と解決策にすぎません。ゲーム制作者や他の目線からして「これはこうしたほうがいいんじゃない?」「こういうタイプもあるんじゃない?」など大いに議論があるところかと思いますし、私はそれを好ましいことだと考えています。ぜひ皆様のご意見をお聞かせください。

あと私はフリゲの実況動画も上げておりますので、興味ある方はぜひともチャンネル登録と応援よろしくお願いいたします!
今回は割と真面目な記事だけど、いつもは不真面目です!よろしくお願いします!

https://www.youtube.com/channel/UC8lxgwQJKZAvm7jZIiO9GoQ

 

(もぐら@フリーゲーム実況者 Twitter