初めまして。
私は個人でノベルゲームを制作している、「川澄シンヤ」と申します。
このコラムでは
私が「フリーゲームを作ろうと思ったきっかけ」と「ダウンロード数に縛られない理由」
を書いていこうと思います。
今までに公開したゲームはホームページにまとめていますので、興味のある方は覗いてみてください。
https://skshinya.wixsite.com/clear-color/game
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【フリーゲームを作ろうと思ったきっかけ】
私がフリーゲームを作ろうと思ったきっかけは、小説の新人賞に応募したことでした。
フリーゲームを制作する前、私は自分のホームページでイラストと小説を連載形式で載せていました。
しかし何年経っても感想はもちろん、全く反応がもらえませんでした。今思うと、読者がいたかどうかも怪しいところです。
そんなある日、「もしかしたら自分の書いた小説って面白くないのでは?」と思った私は、一から小説を書き上げ(これが生まれて初めて完結まで執筆した小説でした)小説の新人賞に応募してみることにしました。
とにかく感想に飢えていた私は、あまり深く考えず、応募作全てに評価シートを書いてもらえるという新人賞に応募しました。
当時の私は転職したばかりということもあり、小説家になりたいわけではありませんでした。
「自分の書いた小説を読んで欲しい」
「小説の感想が欲しい」
「自分の力量を試したい」
という理由だけで応募したのです。
本気で受賞を目指している方からしたら、「信じられない、ふざけてるのか!」と思うかもしれません。
その点に関しては本当に申し訳なく思っています。弁明の余地もありません。
…そして肝心の結果はというと、二次審査落ちで終わりました。
しかし、私としてはとても満足する結果でした。
なぜなら、小説を読んだ出版社の方から評価シートという「反応」が帰って来たのですから。
また「一次審査を通過した」という事実は、自分の中で大きな自信になりました。
そして「次はもっと上位を目指してやる!」と次回作を執筆しようと思った私は、とあることに気付きます。
「もし次も受賞できなかったら、自分の作品は数人にしか読んでもらえない」ということに…。
前回は運よく二次審査まで進んだため、下読みの方と編集者の二人に読んでもらえました。
しかし一次を通過しなければ、私の小説を読むのは下読みの一人だけ…。
「より多くの方に自分の作品を届けるにはどうしたらいいんだろう?」と考えた結果、
真っ先に思いついたのが「フリーゲームを作って投稿しよう!」というものでした。
なぜそこで急に「フリーゲームを作る」という発想になったのかは、正直今でもよく分かりません。
金銭的に余裕がない学生時代は、よくフリゲのお世話になっていました。
ノベル・RPGなどのジャンルを問わず、面白いフリゲの数々に興奮し、お気に入りの作品は繰り返し遊んでいました。
しかし頻繁にフリゲを遊んでいたのは小中学生の頃で、高校生になってからはめっきり遊ばなくなりました。
「フリゲという存在を忘れかけていた」といっても過言ではありません。
そんな私が最終的に選んだ媒体は、フリーゲームでした。
昔、フリーゲームを遊んでいた頃の楽しい記憶が心のどこかにあったのかもしれません。
…そんなヘンテコな理由で、私はゲーム制作者になりました。
ありがたいことに、今ではゲームを作る前からは想像も出来ないほど多くの方にプレイして頂いています。
頂く感想の一つ一つが宝物で、私の大きな原動力になっています。本当に感謝してもしきれません。
フリゲに限らず、世の中の創作者は「自分の作ったものを見て欲しい」「感想が欲しい」と常に思っています。
自身も同じ立場であるが故にその気持ちが痛いほど分かるので、私は遊んだゲームに関しては出来るだけ感想を残すようにしています。
自分の好きなもの(ゲーム)について語るのってすっごく楽しいんですよね。それで作者さんも喜んでくれるなら、一石二鳥になるどころか悪い事なんて何一つありません。
そうは言っても、慣れていない人にとって感想を書くのはすごく勇気がいる事だと思います。
でも大丈夫!
肩ひじ張った(形式ばった)レビューでなくても、文才がなくても、「楽しかった」「面白かった」という気持ちはちゃんと作者さんに伝わるはずです。
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【私がダウンロード数に縛られない理由】
ダウンロード数やレビュー数、ファンアートの数…。
フリゲ投稿サイトには様々な数字があふれています。
その中でも作者が一番気にするのは「ダウンロード数」なのではないでしょうか。
他の制作者の方が「自作のダウンロード数が少ない」と嘆いているのをよく目にします。
中には、「ランキングを毎日チェックしている」という方も多いのではないでしょうか。
「もっと遊んでほしい!」と思うのは創作者のサガですし、決して悪い事ではありません。
しかしそれを必要以上に気にすると、「精神的に追い詰められ今後の創作活動に支障をきたす」なんて事にもなりかねません。
そんな私もダウンロード数が多い方ではありませんし、ランキング上位に入ることなんて公開直後に稀にあるくらいです。
ですが前述した過去の経験から、「ランキング圏外? それがどうした」くらいの心持ちで気楽に創作活動をしています。
一人でも遊んでくれる人がいれば、感想を書いてくれる人がいれば、私はそれだけで満足できるからです。
そうは言っても、プレイ人口が増えれば、おのずと感想やファンアートなどの反応も増えるので、数字を気にするのは当然のことだと思います。
それに他の方のゲームが何千、何万とプレイされていると、焦ってしまう気持ちもよく分かります。
「自分のゲームには価値がないのでは?」「面白くないのでは?」などと考えてしまうかもしれません。
しかしフリゲはダウンロード数が全てではありませんし、もちろん「遊ぶ人が少ない=面白くない・つまらないゲーム」では決してありません。
ですので、ダウンロード数に縛られたり、それを気にしすぎてノイローゼになる必要は全くないと私は思います。
一見地味なゲームも遊んでみたら良作だった、なんてのは非常によくあることです。
そしてその掘り出し物を見つけた瞬間が、とても楽しいし嬉しいのです(同時に、より多くの人に広めたいとも思います)。
「コンテストの受賞作発表で初めて知った」&「ノーマークだった作品を遊んでみたらとても面白かった」、という経験をしたことが皆さん一度はあるはずです。
そういった意味でもコンテストという存在は貴重ですし、今後も新人フリコンをはじめとした「みんなで競い合い、高めあえる場所」が存続してくれることを心から願っております。
(川澄シンヤ Twitter)


